
スーパーやコンビニで手に取る清涼飲料水やお菓子の裏面に、よく見かける「ぶどう糖果糖液糖」という表示。
手軽に甘みを出せる甘味料として多くの商品に使われていますが、砂糖とは成分が異なり、身体への影響も少なくありません。
近年では、肥満や糖尿病といった生活習慣病との関係性や、中毒性の高さが懸念されるようになり、子どもや妊婦にとっても注意が必要とされています。
この記事では、ぶどう糖果糖液糖の基本から砂糖・他の甘味料との違い、健康リスクや含まれる食品の例まで解説。さらに、避けたいときの選び方や代替甘味料も紹介します。
ぶどう糖果糖液糖とは?
ぶどう糖果糖液糖とは、とうもろこしやじゃがいもなどのでんぷんを原料に作られる甘味料で、「異性化糖」と呼ばれる種類に分類されます。
でんぷんを酵素で分解してぶどう糖にし、その一部を化学的に「果糖」に変換することで、砂糖に近い甘さを持たせているのが特徴です。
製造コストが低く、液体で扱いやすいため、清涼飲料水や菓子パン、調味料など幅広い食品に使用されています。
また、果糖の含有量によって「ぶどう糖果糖液糖」や「高果糖液糖」と表記が分かれるのも特徴です。
ぶどう糖果糖液糖と砂糖・他の甘味料との違い
ぶどう糖果糖液糖は、とうもろこしなどのデンプンを分解して作られる人工的な甘味料で、ブドウ糖と果糖の比率によって成分が変わります。
果糖が50%未満のものを「ぶどう糖果糖液糖」、50%以上のものを「高果糖液糖」と呼び、果糖が多いほど強い甘さを持ちます。
一方で砂糖(ショ糖)は、サトウキビやてんさいから作られ、ブドウ糖と果糖が1対1で結合した天然の甘味料です。
はちみつやメープルシロップなども自然由来で、ぶどう糖果糖液糖とは製造方法・成分の点で大きく異なります。
つまり、ぶどう糖果糖液糖は砂糖や天然甘味料に比べて加工度が高く、成分のバランスも不安定なため、身体への影響が懸念されやすいのが特徴です。
ぶどう糖果糖液糖の健康リスク
ぶどう糖果糖液糖は砂糖よりも手軽に使える反面、摂りすぎることでさまざまな健康リスクが懸念されています。
特に肥満や糖尿病との関係、中毒性、さらに子どもや妊婦への影響などは多くの専門家が注意を呼びかけているポイントです。ここから具体的に見ていきましょう。
肥満や糖尿病との関係
ぶどう糖果糖液糖は消化吸収が早いので、血糖値やインスリンの急上昇を招きやすいといわれています。特に果糖は肝臓で代謝されやすく、中性脂肪に変換されやすいという性質があるのが特徴です。
そのため、日常的に多く摂取すると肥満や脂肪肝のリスクが高まり、糖尿病の発症につながるおそれも指摘されています。
加糖飲料を過度に摂取することで脂肪肝につながるリスクについてこちらの動画で詳しくご紹介しています。
中毒性や摂りすぎの注意点
果糖は満腹中枢を刺激しにくいという特徴を持ち、砂糖よりも食べすぎやすいといわれています。
清涼飲料水やお菓子に多く含まれることで、気づかないうちに大量に摂取してしまい、中毒のように「甘いものがほしくなる」サイクルに陥ることもあります。日常的に口にする人は、意識的に摂取量を抑えることが重要です。
子どもや妊婦に与える影響
果糖は成長期の子どもは基礎代謝が高い一方で、ぶどう糖果糖液糖を含むジュースやお菓子を好む傾向が強いため、肥満や虫歯、将来的な生活習慣病リスクが懸念されます。
妊婦においても、過剰な摂取は体重管理の難しさや妊娠糖尿病の要因となる場合があり、できるだけ自然由来の甘味料を選ぶことが望ましいとされています。
ぶどう糖果糖液糖が含まれる食品例
ぶどう糖果糖液糖はコストが安く、液体で扱いやすいため、身近な加工食品の多くに使用されています。
特に甘さや保存性を高める目的で使われることが多く、知らないうちに日常的に摂取しているケースも少なくありません。代表的な食品を見てみましょう。
清涼飲料水
炭酸飲料やジュース、スポーツドリンクなどに多く使われています。砂糖よりもすっきりとした甘さが出せるため、大量生産の飲料に欠かせない原料です。
お菓子・菓子パン
チョコレート菓子やスナック菓子、菓子パンにも広く利用されています。甘みだけでなく、しっとり感や食感を保つ効果もあるためです。
調味料(ケチャップ・ソース類など)
トマトケチャップ、焼肉のたれ、ドレッシングなどの加工調味料にも使用され、自然な酸味を和らげつつ、コクやまろやかさを加える役割を果たしています。
アイス・デザート類
アイスクリームやプリン、ゼリーなどのデザート類にも多く含まれます。冷やして食べる食品では、甘みをはっきり感じさせるためによく使われます。
乳製品(ヨーグルト・乳酸菌飲料)
フルーツ入りヨーグルトや乳酸菌飲料などに甘みづけとして利用されます。酸味をやわらげ、食べやすさを調整する目的で加えられることが多いです。
缶詰・フルーツ加工品
みかんや桃のシロップ漬け、フルーツゼリーなどにも含まれています。果物の甘さを引き立て、保存性を高める役割を担っています。
ぶどう糖果糖液糖を避けたいときの選び方
ぶどう糖果糖液糖は、多くの加工食品や飲料に使用されているため、意識しないと知らずに摂取してしまうことがあります。
ここでは、成分表示のチェック方法や、ぶどう糖果糖液糖を使わない商品、代替甘味料の選び方を紹介します。
成分表示の見分け方
食品を購入する際は、必ずパッケージの原材料表示を確認しましょう。「ぶどう糖果糖液糖」「高果糖液糖」「異性化糖」と記載されている場合は使用されています。
たとえ、量は少なくても頻繁に摂取すると影響が出やすいため、普段から注意することが大切です。
「不使用」を掲げるブランドや商品例
健康志向の食品ブランドでは、「ぶどう糖果糖液糖不使用」と明記している商品も増えています。こうした表記を目安に選ぶことで、安心して甘味を楽しむことができます。
らる畑の商品にも、不使用のものが揃っており、日常的に取り入れやすいのが特徴です。
代替甘味料(はちみつ・オーガニックシュガー・メープルシロップなど)
ここでは、らる畑で取り扱っているはちみつ・オーガニックシュガー・メープルシロップなどの代替甘味料をご紹介します。
北海道産シナノキ蜂蜜

北海道の山中に群生するシナノキの花から採れる、香り高く濃厚な味わいのはちみつです。森を思わせる深い風味と力強い甘みが特徴で、北海道産はちみつの中でも最も採取量が多いとされています。
アカシアやクローバーのようなあっさりした甘さでは物足りない方におすすめで、お菓子作りに使うとハチミツらしい豊かな風味が際立ちます。
オーガニックシュガー

有機さとうきび100%を使用したオーガニックシュガーは、クセがなくすっきりとした甘みが魅力です。サラサラとした顆粒タイプなので、コーヒーや紅茶にサッと溶けやすく、毎日の飲み物に自然に取り入れられます。
煮物やジャム、スイーツ作りなど幅広い料理に使える万能タイプで、精製度を抑えた自然な風味を楽しめます。
有機メープルシロップ アンバー

カナダの有機カエデの樹液を薪火でじっくり煮詰めてつくられた、こだわりのメープルシロップです。やわらかな甘みと豊かな香りが特徴で、グレードは「Canada GradeA アンバー(リッチテイスト)」。
ホットケーキのシロップとしてはもちろん、料理やお菓子作りの甘味料としても大活躍します。便利なワンタッチキャップ付きで、日常使いにもぴったりの天然甘味料です。
まとめ
ぶどう糖果糖液糖は、多くの食品に使われている身近な甘味料ですが、摂りすぎることで健康リスクもあります。
成分表示を確認し、なるべく自然由来の甘味料を選ぶことで、日々の食生活を安心して楽しむことができます。
らる畑は、地元北海道、全国各地のオーガニック食品や無添加加工品、有機野菜などを取り扱っている専門店です。
原料や製造工程、作っている方の思いが伝わる美味しさを大切にご紹介しています。
食の生産の背景に興味を持っていただけたら、次にお気に入りを見つけてみてください。より食べることの喜びや楽しさを感じていただけると思います。
季節ごとに旬の顔ぶれも変わりますので、ぜひお気軽にご来店ください。
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