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生産者のこと

沖縄県の「石垣の塩」を紹介|300年以上続く伝統的な作り方で製造

2024/06/20

沖縄県の「石垣の塩」を紹介|300年以上続く伝統的な作り方で製造

毎日の食事に欠かせない調味料。

たくさんあるので、何を原料にどんな風に作られているのか、知らないことも多いのではないかと思います。

原料や製法の違いによって、味や価格に大きな影響があり、一般的には安定供給のために大量生産されるものが多く市販されています。

そんな中でも、原料へのこだわりや伝統的で手間のかかる製法を貫くメーカーさんが日本全国、世界各地にいらっしゃいます。

この記事では、らる畑で取り扱っているこだわりのメーカーさんから、2022年に訪問した「石垣の塩」さんについてご紹介していきたいと思います。

人に優しい塩作りを目指して「石垣の塩」

人に優しい塩作りを目指して「石垣の塩」

「石垣の塩」は、石垣島の西の位置にある名蔵湾の浜で作られています。

石垣島を含む八重山諸島は約300年前から塩づくりを行ってきた歴史のある地域。

そして、名蔵湾は「八重山諸島の塩作り発祥の地」とされていて、島の言葉では“稚魚が集まる場所”を意味するのだそう。ラムサール条約にも登録されている、美しく透き通った浜です。

八重山諸島の塩作りの歴史

八重山諸島の塩作りの始まりは享保2年(西暦1717年)、石垣島西部の名蔵湾の海水を汲み上げたところから始まりました。

八重山諸島の人々の暮らしには、「月」にまつわる文化や神事が深く根付いていて、日本における月文化の原点の地でもあるのだそうです。月の満ち欠け・月齢と共に潮の満ち引きを取り入れた手作業で塩作りは行われています。

そして、名蔵湾には、満月と新月の時にだけ姿を見せてくれるという象徴的な岩にも塩作りの秘密が隠されていて、八重山諸島の塩作りにおいてとても重要な意味があると言われています。

沖縄県で最も高い山である「於茂登岳(おもとだけ)」の山頂をはじめ、「山×月×星×陽×岩」の点と線を結ぶ島人の価値観によって、​八重山諸島の塩づくりは育まれてきたといいます。

「石垣の塩」のじっくり時間をかけた塩作り

「石垣の塩」のじっくり時間をかけた塩作り

300年以上前から続く伝統的な作り方をそのまま受け継ぎ、現代の技術は、自然に負荷がかからない範囲でうまく使い、塩作りを行っています。

伝統的な方法と現代技術のバランスを常に見極めながら製造しているのが「石垣の塩」の塩作りの特徴なのです。

現代ではもちろん大型機械を使えば大量生産をすることも可能ですが、石垣の塩は「丹精込めた3日間の窯炊き」です。冬だと一ヶ月かかることも普通なのだとか。

今では、18人ほどの島人が塩作りに参加していて、ご年配の方でも塩作りプロとして高品質の「石垣の塩」作りに日々取り組まれています。

「石垣の塩」の原料は100%名蔵湾の海水のみ。石垣島には工場がないので工場排水もなく、きれいに広がった海の水から。

今あるきれいな海水を保つために、工房付近の耕作地を買い取って無農薬栽培や植樹に取り組むなど、森林を保全する活動も続けているそうです。

塩は人の生命に欠かせないミネラルであり、食材の中でも重要な位置にあるもの。

「人と自然に優しく」をより多くの人に届けることが、石垣の島が何よりも大切にしていることなのだといいます。

「石垣の塩」はらる畑でも取り扱っています。

「石垣の塩」はらる畑でも取り扱っています。

独自の多段蒸発釜を用いた低温乾燥法によって煮詰めて作られた「石垣の塩」。

低温乾燥で仕上げているので、キメが細かくしっとりとした質感です。湿気に強く固まりにくいので使いやすいという点も「石垣の塩」の大きな特徴。

パッケージに写っているのは、石垣島の海にある珊瑚礁です。この美しい珊瑚礁の写真が、健康な海水を使っていることを示しています。

料理からお漬物まで、さまざまな用途でおいしくお使いいただけます。

「石垣の塩」はらる畑でも取り扱っています。
引用:石垣の塩 公式サイト

2023年4月のらる通信より

2023年4月のらる通信より

2月中旬、初めて石垣島を訪問しました。

「石垣の塩」を訪れた日は最高気温25度、晴天!

海水を汲み上げているのは国際自然保護区。「稚魚の集まる場所」の語源となる名蔵湾です。

快く案内してくださったトクさんが何度も「キレイでしょ!」と繰り返す海は人生で初めて見る水色と圧倒的な透明感で、小さな天然のもずくがふわふわと生えています。

石垣島は別名「月の島」とも言われていて地元の人にも知られていない月にまつわる神事がよく行われているそうです。

「石垣の塩」は300年以上前から月齢と共に潮の満ち引きを取り入れた製法で塩を作っています。

満月・新月の塩は現地でしか手に入らない貴重な天日干し。

流通している石垣の塩はバランスの良い上弦の月と下弦の月の時の海水を3日間釜炊きしています。

春夏秋冬。風や嵐。雨が降り、山から水が流れ込む時。乾季の時。月の満ち欠けによって潮位の変化がある時。

海水はその都度変化があり、塩の味も変わるのがあたりまえ。

海を目の前にトクさんの言葉を聞いていると、自然のリズムを忘れ平均化した考えに囚われている自分に気が付きます。

そして人は自然界との繋がりの中でしか生きていけない(のだった)という感覚がふつふつと湧いてきます。

あまり報道されませんが、石垣島では3月に住民や市議会の反対を押し切り基地を開設、ミサイル配備が強行されました。

塩は海そのもの。海を体内に抱えて進化した人は塩がなくては生きていけません。海や山を汚せば、当然その循環の中ですべての生命に、必ず人の身体に還ってきます。

今一度、人も自然の一部として身を置き呼吸をすること。頂くだけではなくその背景に想いを馳せること。コロナ禍を経て、日常や経済活動が戻る中で改めて大切だと思いました。

ぜひ、毎日のお食事で海と山と繋がる感覚をお楽しみください。

らる畑では全国各地から厳選した調味料を取り扱っています

今回は、石垣の塩についてご紹介しました。

丁寧に時間を掛けて作られた調味料は、大量生産されたものと比べてお値段は高くなりますが、実は使用量がわずかでも、しっかりと素材の味を引き出すことができます。

オーガニック野菜やサスティナブルな生活に興味が出てきたら、まずは基本調味料を見直してみるのもおススメです。

たくさんの種類の調味料を用意しなくても、シンプルに野菜や素材のおいしさを感じていただけるようにだんだんと舌が慣れてきます。

発酵や醸造、伝統的製法が生み出す本物の調味料のおいしさを知り、ぜひ製造を続けているメーカーさんを応援いただければと思います。

インスタでも最新情報をお伝えしています。

ぜひご覧ください。

まとめ