こんにちは!札幌円山のオーガニックショップ「らる畑」のブログ担当しております松原です。
今回のテーマは「スクラロース」。食品業界にとても支持されている人工甘味料の安全性について取り上げます。
ご存じでしたか? スクラロースは日本国内でトップクラスの使用量を誇る人工甘味料なのです。
非常に使い勝手がよく、コストが低いので、ありとあらゆる加工食品に使われています。小さな子どもからお年寄りまで、国民全員が一生のうちで必ず口にする人工甘味料です。そんなスクラロースに、もし発がん性が認められたとしたら、みなさんはどうしますか?
この記事を通じて、食の安全について考えるきっかけとなってくれたら幸いです。
スクラロースとは
スクラロースとは、砂糖の約600倍の甘味を持つ人工甘味料のことです。砂糖を使うよりもはるかにコストが安く済むため、国内外問わず、食品メーカーから非常に重宝され、砂糖換算ではアスパルテームを抜いて最もよく使用されています。
日本におけるスクラロースの使用実態
厚生労働省の報告書によると、2021年の人工甘味料の食品出荷量でみてみると、スクラロースは132,990トンで、砂糖換算では79,794トン。すべての出荷量のなかで1位となっています。
日本国内に流通するスクラロースは、開発元であるイギリス企業系からの輸入が大半で、実は日本国内では製造していません。
スクラロースが使われる代表的な食べ物
日本国内で最も使用されている人工甘味料スクラロースは、甘味のする加工食品のほとんどに使われているといっても過言ではありません。あなたがよく口にする食べ物にも、スクラロースがかなりの確率で入っていると思います。
- キャンディ
- グミ
- チューイングガム
- 乳酸菌飲料系の氷菓
- スナック菓子
- 米菓
- 油菓子
- ビスケット菓子
- 甘いコーヒー
- ココア
- 紅茶飲料
- プリン・ゼリー
- 果実・野菜飲料
- 炭酸飲料
- スポーツドリンク
スクラロースは遺伝毒性や発がん性の疑いが指摘されている
ノースカロライナ大学とノースカロライナ州立大学の研究によると、スクラロースに微量に含まれる不純物「スクラロース-6-アセテート」に、遺伝毒性の疑いがあると指摘されています。つまり、消化の過程でDNAを傷つけたり、がんを引き起こしたりする可能性があるということです。
今後、「二段階発がん」説にもとづき、スクラロース-6-アセテートにがんを促進する作用があるかどうかを確認されれば、スクラロース自体が厳しい規制を受けることになります。食品安全委員会の動きを注視する必要があるでしょう。
実際、スクラロース-6-アセテートの発がん性リスクを懸念する研究者は、スクラロースを含む製品をなるべく避けるように勧めています。
【参考文献】
- 『食べもの通信』(2023年11月号)
- 「一般的な甘味料に含まれる化学物質がDNAを損傷させる」(Chemical Found in Common Sweetener Damages DNA)
- 「人工甘味料で「脳卒中」「糖尿病」リスク、WHOが警鐘 トクホ食品にも要注意」(デイリー新潮)
食品添加物について関心を持つことの大切さ
今回は、砂糖の約600倍もの甘味をもつ人工甘味料「スクラロース」について取り上げました。日本国内でトップの使用量を誇るスクラロース。
食品業界になくてはならない人工甘味料ですが、今後もしもアスパルテームのように発がん性の可能性が指摘されたら、一体どうなるのでしょうか?
今回の記事をきっかけに、食の安全性や添加物に対して関心を持っていただけたら幸いです。